会長挨拶
この度、第49回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会を横浜市立大学が担当させていただくことになりました。前回担当の第35回日本皮膚アレルギー学会同様、みなとみらいのパシフィコ横浜会議センターで開催させていただきます。本学会は2017年に日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会と皮膚脈管・膠原病研究会が統合されてから2回目の学術大会にあたり、本学会のますますの発展を願っての開催となります。大会のテーマは、「皮膚免疫・アレルギー学の現在と未来」と致しました。ありきたりのフレーズではありますが、皮膚における免疫学、アレルギー学の現状と将来の発展性を基礎研究および実臨床の両面で捉え、わくわく感を大切にした3日間にしたいと思っています。そのため、多くの講演の他に一般演題よりより選ばれた演題によるミニシンポジウムや、スマートフォンを使った参加型ワークショップなど、これまでにない企画や優秀演題賞の表彰なども企画しています。
特別講演は外国からは3人の先生をお招きしました。Universitätsmedizin Berlin(ベルリン医科大学)(Charité) のMarcus Maurer先生は蕁麻疹研究の第一人者で、蕁麻疹専門機関の国際認証Urticaria Center of Reference and Excellenceの創設者として世界の蕁麻疹診療を牽引されていらっしゃる先生です。本学会では、慢性蕁麻疹の病態と最新の治療についてご講演いただく予定です。Chang Gung Memorial Hospital のWen-Hung Chung先生は重症薬疹の発症に関する研究では世界で最も有名な先生のお一人であり、今回はこれまでの成果に基づく今後の薬疹研究と治療の展望をご講演いただきます。膠原病の分野ではSouth Carolina Medical UniversityのCarol A Feghali-Bostwick先生をお招きしました。全身性強皮症などの線維化の病態メカニズム研究や治療法開発に多くの業績があり、また研究者教育にも非常に熱心な先生です。本講演ではFibrotic and anti-fibrotic mechanisms: lessons learned from skinと題して複雑な線維化のメカニズムを分かりやすく解説頂き、また今後の治療など夢のあるお話をしていただく予定です。さらに、国内からは大阪大学免疫学フロンティア研究センターから鈴木 一博先生に交換神経と免疫応答の関係について、石井 健先生にはワクチンの対感染症効果だけでなく最新のがん免疫やアレルギーとの関連についてそれぞれ最新のご研究をお話しいただく予定です。シンポジウムは、基礎研究、薬剤性皮膚障害、膠原病、蕁麻疹・アナフィラキシー、接触皮膚炎、共催シンポジウムではアトピー性皮膚炎、感染と免疫アレルギー疾患と合計7つのテーマを企画しています。また、最終日に行われることの多いパッチテスト・プリックテストハンズオンセミナーは、今回は多くの会員が参加しやすい本大会2日目の午後に組み込みました。
懇親会もこれまでにない企画をお楽しみいただけると思います。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
第49回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会
会長 相原 道子